本大会は、セルフケアを含めたケア当事者、ケアを提供する人、ケアを研究する人、ケアの環境を改善する技術を持つ人が、世代・専門・立場の違いを超えて、ごちゃまぜで語り合い、誰もが自分らしく暮らせる心豊かな社会の実現に向けて、「ケアの新しいかたち」を議論するプログラムで構成されています。
① 市民みんなが参加できる、科学的な議論の場をひらく
② 「学びの原動力=心のエンジン」を解明し、認知科学の視座から「教育の未来」を考える
③ 「AIの学習」と「人の学び」との対比を通じて、AIを利活用した「学びのイノベーション」を構想する
④ 子どもから高齢者に至るまで、気軽に知識が学べる地域コミュニティーの構築をめざす
⑤ VRを利活用した、認知症世界への没入的経験を提供することにより、ケアする人の認知拡張をめざす
⑥ 心身健康ケアにおいて、最先端のVRとメタバースの利活用がもたらす効果と可能性を議論する
◆みんなのケア情報学会 第6回年次大会(CIHCD2023)開催案内および参加申し込みサイトはこちらから
本大会リーフレットのPDFはこちらからダウンロードできます。
https://cihcd.jp/wp-content/uploads/2023/09/40f9e84316429f9980b50fcea410a467.pdf
■「みんなの認知症情報学」から「みんなのケア情報学」へと続く、市民参加の年次大会
当学会の前身、「みんなの認知症情報学会」は、2017年に設立され、情報学をはじめ多領域の専門家が集い、認知症当事者や介護現場の関係者を交えて、「ごちゃまぜ」で情報と意見を交換する、ユニークな学会イベントを創り上げてきました。認知症当事者の声と地域のケアに関する要望に耳を傾けながら、認知症ケア、介護者の学びの支援、専門的な知識を気軽に学べるプラットフォームづくり、等々に関する研究と社会的実践に取り組み、学術集会である年次大会は、市民が本格的な議論に参加できる場として定評を得てきました。そして2023年、「みんなの認知症情報学会」は、「みんなのケア情報学会」と改名し、認知症のみならず、人間の子ども期から高齢期に至る 生涯発達をケアの対象として、一人ひとりの市民の個性やニーズに寄り添った「ケア」と「学び」を提供するための研究と実践をめざします。とりわけ多元的AIとXR技術を利活用したイノベーションによって、「ケア」の質を高め、多世代の「学び」を身近にするプラットフォームを構築することは、少子高齢化や単身世帯の孤立が加速的に進むコミュニティーにおいて、喫緊の課題です。「みんなの認知症情報学会」が築いた市民参加型の年次大会を、新しい「みんなのケア情報学会」は受け継ぎ、本大会も誰でも参加できる学会イベントとして開催します。今回は、「ケアの新しいかたち」を テーマに掲げ、一人ひとりが充実した人生を送るための「セルフケア」と、それを支える「学び」について、みんなで議論し交流する場を、対面とオンラインのハイブリッドで設け、自由闊達なインタラクションが期待されます。
■多彩で経験豊富な専門家・開発者が登壇
AI(人工知能)と XR(現実と仮想空間の融合)で「学び」と「ケア」の世界を広げる
本大会の話題提供者として、多様な領域から、経験豊富な専門家および、技術やコンテンツの開発者が登壇します。人工知能と認知科学の専門家であり、近著『教育の未来-変革の世紀を生き抜くために』が話題の、文化功労者・元慶應義塾長・東京財団政策研究所所長・安西祐一郎氏、人間中心のマルチモーダルインタラクション研究と人工知能の社会実装に取り組む 静岡大学名誉教授・創造する心(株)・竹林洋一氏、AIを開発・運用する基盤として、パーソナルデータを安全にフル活用する技術の開発と社会実装を進める 東京大学教授・理化学研究所人工知能と社会研究グループディレクタ・橋田浩一氏、生きづらさを抱える人に寄り添う地域づくりに取り組む 元厚生労働省社会援護局長・兵庫県立大学客員教授・岡田太造氏、 生・老・病・死に向き合う人間を元気づける「情報」と「コミュニケーション」とは何かを 健康情報学の視点から研究する京都大学教授・中山健夫氏、子どもの認知発達支援と視聴覚教育メディアのコンテンツ開発に携わるチャイルド・ラボ所長・沢井佳子氏、認知症の作業療法と地域共生社会の構築に向けた実践的研究に取り組む京都橘大学教授・小川敬之氏、データベース構築やデータ解析の研究を、慢性的な痛みのデータ分析に活かしてきた 玉川大学准教授・青野修一氏、ケア情報学研究所所長として、心身健康デザインの研究と地域への実装をはかる 静岡大学教授・桐山伸也氏、没入感ある仮想体験を産み出すXRテクノロジーを開発し、学びやケアのコンテンツ開発にも携わる (株)アルファコード・水野拓宏氏、子どもから高齢者の発達研究に基づいたヒューマンインタフェース技術や当事者に伴走するAI開発に取り組む 静岡大学講師・石川翔吾氏らの多彩な登壇者が、産学の境界を超えて、「ケアの新しいかたち」について豊富な情報を提供しながら論じます。
■インタラクティブセッションで、多世代、多業種の交流の場をひらく
午前の部(インタラクティブセッション)は、ポスター発表を対面の会場(オンライン無し)で開催します。さまざまな領域における、若い学術会員から経験豊かな研究者や医療・介護・福祉・教育の実践者までもが集って、「ケアの新しいかたち」をテーマに研究・実践の発表をし、参加者が自由に質問・討論ができる時間です。座長は、介護教育コンサルタントとして、講義や研修を通して多くの介護職員を支援し、外国人介護士の育成・指導にも取り組む青野桂子事務所所長・青野桂子氏です。
■VR体験ブースで認知拡張と行動変容を実感する
午後の部では、当学会賛助会員の(株)アルファコードによるVR体験ブースを設けます。大会参加者は無料で体験することができます。「想像を飛び越える」没入感をもたらす、VRの世界を体験して、人間の認知がどのように拡張されるのか、また 没入的な経験や想像の広がりによって、行動はどう変容するのか…等々を考える機会を提供します。
■プログラム概要
みんなのケア情報学会・第6回年次大会
「ケアの新しいかたち ~AIとXRが変えるみんなの学びとセルフケア~」
※こちらから プログラムの詳細がご覧になれます
https://sites.google.com/cihcd.jp/cihcd2023/プログラム
2023年10月28日(土)10:10~17:10
会場(東京:日本臓器製薬九段ビル)
住所:東京都千代田区九段南1-1-5
+午後の部はハイブリッド開催(ZOOM配信)※お申し込みの方に当日の参加URLをお知らせします
(+参加申込者は後日、講演映像を視聴できます)
午前の部:現地開催
① 10:10~10:20
開会の挨拶 桐山伸也 大会長、青野修一 実行委員長
②10:25~11:50
インタラクティブセッション(ポスター発表)
座長:青野 桂子氏(青野桂子事務所 代表)
午後の部:会場とZoom配信のハイブリッド開催
① 12:50~13:00
大会長挨拶 静岡大学教授 桐山伸也
② 13:00~14:00
基調講演:「心のエンジン ~ひとりはみんなのために、みんなはひとりのために~」
安西 祐一郎氏:東京財団政策研究所所長、文化功労者/元慶應義塾長
③14:15~14:45
シンポジウム①:AIの学習と人の学び
橋田 浩一氏:東京大学 教授、 理化学研究所 革新知能統合研究センター
竹林 洋一氏:みんなのケア情報学会 代表理事
④15:00~15:50
シンポジウム②:痛み・社会・子どもを繋ぐ場を考える
青野 修一氏:玉川大学 准教授
岡田 太造氏:兵庫県立大学 客員教授
沢井 佳子氏:チャイルド・ラボ 所長、(一社) 日本こども成育協会理事
⑤16:00~16:30
シンポジウム③:認知症世界への没入がもたらす「想像」と「経験」の新境地
石川 翔吾氏:静岡大学 講師
小川 敬之氏:京都橘大学 教授
⑥16:40~17:10
シンポジウム④:心身健康ケアへのXR技術の可能性
中山 健夫氏:京都大学 教授
桐山 伸也氏:静岡大学 教授 静岡大学ケア情報学研究所所長
水野 拓宏氏:(株) アルファコード 代表取締役社長 兼 CEO
☆18:00~20:30
懇親会(日本橋ムロマチカフェハチ/別途参加費5,500円)
■参加費
市民会員:3,000円(不課税)※市民会員登録・支払(年会費2,000円)は10/25までに
学術会員:5,000円(不課税)※学術会員登録・支払(年会費3,000円)は10/25までに
賛助会員(登録済みの個人のほか、団体所属など関係者を含む): 5,000円(不課税)
非会員:10,000円(税込み)※クレジット払いなら当日も申し込み可能です
■参加申し込みはこちら↓
■主催者および大会長、実行委員長
〇主催
一般社団法人 みんなのケア情報学会(代表理事 竹林洋一)
〇大会長
桐山伸也:静岡大学情報学部 ケア情報学研究所
〇大会実行委員長
青野修一:玉川大学工学部