「エコノミークラス症候群」を聞いたことがあると思います。これは「静脈血栓症・肺塞栓症」とも言われる血栓を起因とする病気で、痛みや腫れ、息苦しさや呼吸時の胸痛を生じさせます。悪化した場合には生命を脅かします。
「エコノミークラス」と聞くと、飛行機においてのこと、と思われますが、同じ体勢を長時間強いられる場合はどこにいても起きやすい病気です。入院の安静状態でも発症し、災害発生後の避難場所として動車の中で過ごした人にも症状が多くあらわれています。そして、乾燥する機内、自らで水分摂取が難しい入院時、物質不足や排泄の心配から水分を控えがちな災害時など、水分が不足した状態が続くことも発症の要因の一つです。
予防方法は、ストレッチと水分摂取です。ストレッチは、つま先を伸ばしたり、上げたり、回したりと狭い場所でもできる運動です。血の巡りが良くなり血栓を防ぎます。また「ドロドロ血液」と形容される血液の脂質異常は、血栓を起こしやすくします。こまめに水分を取ることで防ぐことができます。
毎年10月13日は『世界血栓症デー』です。血栓症の認識を高め、診断と治療を促進し、死亡率の低下を目指して国際血栓止血学会が定めました。健康であっても「エコノミークラス症候群」は発症が多く、なおかつ生活の中にある状況からなり得るものです。注意をし、予防を心掛けてください。万一発症した場合は、医療機関で適切な治療を受けるようにしましょう。
◆テーマ
「飛行機だけじゃない エコノミークラス症候群 ~概要と予防方法~」
◆解説者
中田孝明
株式会社Smart119 代表取締役
千葉大学大学院医学研究院 救急集中治療医学 教授
◆監修協力
新井久美子(救急科専門医)
横山達郎 (麻酔科/集中治療科専門医)
◆印刷用資料ダウンロードリンク
◆命に関わる重大な病気です
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長時間座った状態(同じ姿勢)、入院などの安静状態で血流が悪くなり、血管の中に血の塊が作られ、そこに痛みや腫れが起こります。(静脈血栓症)
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血の塊が血流に乗り、肺の血管に詰まると「胸が痛い」「呼吸が苦しい」などの症状を起こします。(肺塞栓症)
◆原因
手術などによる血管損傷、カテーテル検査、静脈炎、糖尿病、喫煙、寝たきり、長距離旅行、肥満、妊娠、下肢麻痺、心疾患、下肢静脈瘤、がん、経口避妊薬・ホルモン剤、脱水、先天性疾患など
◆症状
足の腫れ、痛み、息苦しさ・息を吸うときの胸痛・冷汗・失神・動悸など
◆予防をしよう
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軽い体操やストレッチ運動を行う
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十分にこまめに水分を取る
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アルコールを控える、禁煙する
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ゆったりとした服装をし、ベルトをきつく締めない
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かかとの上げ下ろし運動をしたり、ふくらはぎをもんだりする
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眠るときは足を上げる
◆参考資料
・日本静脈学会
https://js-phlebology.jp/wp/wp-content/uploads/2020/08/JCS2017.pdf
・厚生労働省
・日本旅行医学会医学会
http://jstm.gr.jp/車中泊の血栓症予防!-~熊本地震での被災者の方/
・日本麻酔科学会
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※画像など当コンテンツを報道にて引用いただく場合は、「(株)Smart119 提供」と記載ください。また、その際はpress@smart119.bizまでご一報いただけますと幸いです。
<株式会社Smart119について>
株式会社Smart119は「現役救急医が設立した、千葉大学発スタートアップ」です。
『今の「119」を変える』ため、音声認識とAIを活用した救急医療情報システム「Smart119」を開発・運用。
千葉市において、日本医療研究開発機構 (AMED) の救急医療に関する研究開発事業を実施。
緊急時医師集合要請システム「ACES」、災害時をはじめ、医療事業継続支援システム「レスポンサム(respon:sum)」の開発・運用を行っています。Smart119は「安心できる未来医療を創造する」を目指します。
【株式会社Smart119概要】
会社名: 株式会社Smart119
住所: 千葉県千葉市中央区中央2丁目5-1千葉中央ツインビル2号館 7階
設立: 2018年5月
代表者: 中田 孝明
事業内容:
音声認識とAIを活用した救急医療支援システム「Smart119」の開発・運用
緊急時医師集合要請システム「ACES」の開発・運用
医療事業継続支援システム「レスポンサム(respon:sum)」の開発・運用
URL: https://smart119.biz
Twitter: https://twitter.com/Smart119_jp
メールアドレス: press@smart119.biz (担当:中村)