赤十字国際委員会(ICRC)は、イスラエルとパレスチナ自治区による戦闘の激化を非常に憂慮しています。すべての当事者に対して、戦時のルールである国際人道法上の法的義務を重視するよう訴えます。民間人や医療従事者は、どんな時でも常に守られなければなりません。
10月7日、ICRCのファブリツィオ・カルボーニ中東事業局長は、即座に懸念を表明しました。
「現地の映像やリポ―トを見てぞっとした。一般市民に向けられた暴力はすさまじく、とても正当化できるものではない。このまま事態がエスカレートすれば、双方の民間人への被害は甚大なものになるだろう。捕虜など捕らわれた人々に関する情報は、私たちのもとにも入ってきている」
「ここで改めて言いたいのは、国際人道法上、人質を取ったり、人質を取ると脅す行為は禁止されているということ。また、戦闘員を含め、拘束された者は人道的かつ尊厳をもって扱われなければならない。すべての当事者は、国際人道法上の義務を尊重すべきで、このことを私たちは断固として訴える。民間人と民用物に加えて、助けを必要とする人々が治療を受けられるよう医療従事者と医療施設を保護し、亡くなった人々も尊厳をもって扱わなければならない」
「ICRCは、中立的な仲介者として拘束された人々を訪問し、安否を確認し、身内に対して報告する準備を整えている」
ICRCは、中立、独立、公平を掲げる組織で、その人道的使命はジュネーブ諸条約に明記されています。世界各地の赤十字パートナーと連携し、武力紛争や暴力の伴う事態によって苦しんでいる人々に手を差し伸べ、生命と尊厳を守るべく日々奔走しています。
戦時のルール「国際人道法」とは:https://jp.icrc.org/about/humanity/