概要
「iCD3.0」
①タスクディクショナリの拡張
⇒これまでのIT領域から、既出の農業領域も含めて一気に約60の事業領域に拡大
②スキルディクショナリの刷新と拡張
⇒従来の構成をタスクオリエンテッドな構成に刷新し、最新情報をダイナミックに追加していける構造に刷新。さらにタスクディクショナリの拡張に連動して同様に領域を拡大。
③個人による活用の導入
⇒企業内の人材戦略への活用を拡張して、個人が自らのスキル向上と成長の自己管理を可能とする仕組みを提供
“真のDX”ソリューション
「iCD3.0」に拡張したタスクディクショナリとスキルディクショナリを駆使し、これらを共通言語としてIT領域と事業領域をクロスした業務改革をサポートいたします(前提として両領域の業務可視化を実施いたします)。
“人的資本経営”ソリューション
「iCD3.0」に拡張したタスクディクショナリとスキルディクショナリを駆使し、国際基準であるISO30414「人的資本に関する情報開示のガイドライン」、および、経済産業省「人材版伊藤レポート」に準拠した人的資本経営実施をサポートいたします。
[注釈]
※1 iCD iコンピテンシディクショナリの略。IPAが開発し、iCD協会が充実を図っているタスクとスキルの辞書。参照URL:https://www.icda.or.jp/about-icd/
1.「iCD3.0」
① タスクディクショナリの拡張
2017年にIPAより発表されたiCDタスクディクショナリに対し、iCD協会では変化する環境やiCDユーザーからの要望に対応する形でAIやアジャイルなど、タスクディクショナリーの追加をこれまでも実施してまいりました。また、有限会社トップリバー様(長野県北佐久郡)により、初のIT分野以外のiCDタスク「農業版iCD」も策定・公開してまいりました。
それらの成果とノウハウの蓄積をもとに、このところ進化の著しいAI技術を活用し、既存のIT・農業分野に新たに57業種を加えるとともに、どの業種でも通用する「共通能力」を分離して、全60種にパーツ化・再構成することといたしました。これにより、IT領域についても他の事業領域と同じレイヤーとして領域間の円滑な連携を可能とする共通言語化を図り、それぞれの専門性を活かし掛け合わせた真のDXの実現に寄与することを期待しております。
なお、策定にあたっては、厚生労働省が発表している「職業能力評価基準」を活用いたしました。57業種の内訳につきましては、同省のWebサイトを参照いただければ確認いただけます。
②スキルディクショナリの刷新と拡張
日々新しい技術が生まれ、どんどん加速するテクノロジーについて、辞書として編纂することが大変難しい状況になってまいりました。そこで、必要スキルの分野については、これまでのように数年に一度改定するという形ではなく、タスクオリエンテッドな形で随時最新の情報を取り込める構造に再整備いたします。ここでもChatGPT等の最新のAI技術を活かし、タスクレベルを上げていくためには、どんなスキルを身に付ければよいのかの優先順位を示せるディクショナリ構成を目指します。これにより、スキルディクショナリの構成も、タスクディクショナリと同様の概念形態となります。
③個人による活用の導入
昨今、個人個人の働き方が多様化してきており複数の企業に籍を置く形態、副業、フリーランスといった様々な種類の働き方が出てきております。
現在主要な形態となる企業への所属も、社内業務に精通するだけでなく、外部でも通用するレベルや内容の専門性が期待されており、iCDはそういった多様なニーズにも十分対応できる汎用性を持ったツールであると考えております。
当協会では、既に要求仕様とスキルのマッチングに関する研究も実施して来ておりますが、個人にもフォーカスしたiCD活用に関した研究を開始しております。詳細は検討中の段階ですが、以下のようなイメージを考えております。
2.“真のDX”ソリューション
前述の通り、今年度当協会では「iCD3.0」に拡張・充実化を図りますが、これらを共通言語として駆使し、IT領域と事業領域をクロスした業務改革“真のDX”をサポートするソリューションサービスを開始いたします。
このサービスでは、まず、IT領域と事業領域それぞれの業務可視化を実施し、それらを共通言語として事業領域間の円滑な融合を図ります。(業務領域のディクショナリに不足がある場合は、AI等を活用した今回のiCD3.0策定メソドロジーを用いて、タイムリーに定義します)。
当該ソリューションのイメージは以下の通りです 。
3.“人的資本経営”ソリューション
こちらも「iCD3.0」を駆使し、国際基準であるISO30414「人的資本に関する情報開示のガイドライン」、および、経済産業省「人材版伊藤レポート」に準拠した人的資本経営実施をサポートするソリューションサービスを開始いたします。
ISO30414が「人的資本の情報開示におけるガイドライン」として掲げる58項目のメトリックに対し、iCD活用による実効性を当協会にて評価したものが下記のとおりです。
以上の新しいコンテンツやサービスに関しましては、2023年度内を目標に順次実現していく予定です。具体的な内容が整い次第、順次当協会ホームページにて発表してまいります。どうぞよろしくお願い申し上げます。