脱炭素化に向けてGHG排出量可視化に多くの企業が取り組み始めていますが、可視化にあたっては自社の排出量Scope1,2だけでなく、自社の活動に関連する他社の排出量Scope3の算定が求められています。
一方、各産業におけるサプライチェーンにおいて、その多くを占める中小企業では、コストや作業負荷の観点から、特にScope3の排出量可視化に対する取り組みが進展していない現状があります。中小企業の自社の排出量可視化は、サプライチェーンにおける各社のScope3算出の精度向上につながります。そこで、NTTデータは、社会全体における排出量可視化の精度向上と削減に向けた活動を支援するため、C-turtleを中小事業者に対し無償提供することとしました。
NTTデータは、今後も企業におけるサプライチェーン全体のGHG削減に向けたコンサルティングおよびソリューションの拡充を行い、社会全体のネットゼロ実現に貢献します。
【背景】
2050年のネットゼロ達成に向け、企業は脱炭素経営に向けた取り組みが求められています。その取り組みの一つとして、自社のみならずサプライチェーン上の他社のGHG排出量(Scope3)を算定把握し、削減に向けて働きかけることが必要とされていることから、企業は規模の大小にかかわらず、取引先からGHG排出量の算定・削減とその報告を求められることが増えています。しかし、中小企業においては排出量可視化に対してコストや作業稼働等が支障となり、実現できていない現状があります。
【概要】
NTTデータは、各社が脱炭素経営に取り組み、サプライチェーン全体でのGHG排出量の算定・削減を実現することを目的に、2024年1月より、以下の条件を満たす中小企業に対して、C-Turtleの年間利用料を無償で提供注3します。
<無償提供の対象となる中小企業の条件>
以下1、2の条件両方を満たしていること
1:算定対象年度の売り上げが30億円未満であること
2:以下のいずれかを満たしていること
・C-Turtle導入企業からの紹介であること(C-Turtle導入企業のサプライヤーであること)
・SHK制度注4対象企業であること
【今後について】
NTTデータは、C-Turtleを幅広い規模の企業に提供するとともに、サプライチェーン全体のGHG削減に向けたコンサルティング、ソリューションを拡充していくことで社会全体のネットゼロ実現に貢献していきます。
【イベントのご案内】
2023年9月13日(水)~9月15日(金)に開催する「脱炭素経営EXPO 秋」にて、C-Turtleを出展します。
イベント名 :脱炭素経営EXPO 秋
開催日程 :2023年9月13日(水)~9月15日(金) 10:00-17:00
開催場所 :幕張メッセ
主催サイト :https://www.decarbonization-expo.jp/autumn/ja-jp.html
参加費 :無料
<C-Turtleについて>
C-Turtleは、Scope3算定を実現するGHG排出量可視化プラットフォームです。一般的に、Scope3の算定は「活動量(企業の活動規模)」×「排出原単位(市場平均値)」で算定されることが多く、企業の削減努力を反映することが難しいという課題があります。C-Turtleは、Scope3の算定に、サプライヤーの排出量の実測値(一次データ)を活用し、サプライヤーの削減努力を自社排出量に取り込むことができる「総排出量配分方式」を採用しています。これにより、サプライヤーの排出量の可視化状況が明確になり、サプライチェーンを通じたGHG排出量の算定・削減の推進が可能となります。
【参考】
C-Turtle® | NTTデータ – GHG排出量可視化プラットフォーム
GHG排出量可視化システム「C-Turtle®」の導入~CO2排出量スコープ3削減に向けた挑戦~
注1:Scope1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)
Scope2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出
Scope3:Scope1、2以外の事業者のサプライチェーンにおける間接排出
注2:C-Turtleは、NTTデータが提供する国内初「総排出量配分方式」対応GHG排出量可視化プラットフォームです。
注3:C-Turtle導入費用は別途かかります。
注4:SHK制度は、温対法に基づき、温室効果ガスを一定量以上排出する事業者に、自らの排出量の算定と国 への報告を義務付ける制度です。
*「C-Turtle」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
*その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。