【女性のライフイベントとキャリア】
高齢社会や人口減少の日本では、婚姻数や出生数ともに減少の推移を辿っていて、2022年においても上半期で出生数が20年ぶりに40万人を下回り、婚姻数もコロナ禍で減少が加速しています。(厚労省資料参照)
女性にとってライフイベントはキャリアに大きく影響すると言われるなか、実際に結婚願望の有無や結婚・出産後のキャリアについてどのように考えているのでしょうか。
そこでJob総研では社会人158人の女性を対象に、結婚願望の有無や結婚後の共働き希望率、パートナーに求める家庭と仕事のバランスや結婚・出産後のキャリアおよびキャリアブレイク後の再就職への不安とその内容などについて調査した「2022年 女性のワークライフ実態調査」を実施しました。
【調査概要】 調査対象者 :全国 / 女性 / 20〜50代 調査条件 :1年以内~10年以上勤務している社会人 20人~1000人以上規模の会社に所属 調査期間 :2022年9月7日~9月12日 サンプル数 :158人 調査方法 :インターネット調査 |
【TOPICS】 ・「結婚願望あり」全体の73.4%、年代別では30代が最多で84.5%が「結婚願望あり」 ・全体の71.5%が結婚後「共働きを希望」と回答 「専業主婦希望」は15.8% ・「結婚、出産しても働きたい」ともに7割超 両立に「不安あり」78.5% ・全体の69.8%が結婚後パートナーに「家庭を優先してほしい」と回答 ・全体の72.1%が結婚や出産後の転職「女性は不利」と回答 理由は「キャリアの空白」 |
【結婚願望の有無】
自身の結婚願望ついて聞くと、「ある」46.8%と「どちらかといえばある」26.6%を合算した73.4%が”ある派”の回答をしました。”ない派”の回答は26.6%で、内訳は「ない」12.0%、「どちらかといえばない」14.6%でした。またこの結婚願望の有無を年代別で見ていくと、”ある派”の回答は30代が84.5%で最多で、次いで20代が68.5%、50代が68.2%で、”ある派”の回答で最も少なかったのは40代の62.5%でした。
【理想の将来像】
理想の将来像として結婚後のワークライフについて聞くと、71.5%が「共働き」が理想と回答し、次いで「専業主婦」が15.8%になり、圧倒的に”共働き”を理想としている女性が多いことがわかりました。最小回答は8.2%で「生涯独身」の回答でした。
【パートナーに求める価値観】
パートナーに求める仕事と家庭の優先度を聞くと、「家庭を優先してほしい」10.3%と「どちらかといえば家庭を優先してほしい」59.5%を合算した、69.8%が”家庭優先希望派”に回答しました。”仕事優先希望派”の回答は30.2%でした。
※更に詳細な集計データは別紙の「2022年 女性のワークライフ実態調査 報告書」をご参照ください(※2)
【結婚・出産後のキャリア】
結婚と出産のライフイベントとキャリアについての質問で、“結婚後”も働きたいか聞くと、「働きたい」が74.1%で「辞めたい」が4.4%でした。また”出産後”も働きたいかでは「働きたい」が76.4%で、「働きたくない」は23.4%でした。
【結婚後も働きたい理由】 ・一度離れてしまうと再びキャリアを形成するのが困難 ・離婚したり、死別したら誰も助けてくれない ・仕事を通じて社会の一員として存在していたいから ・経済的に不安を感じたくないから ・1人だけの収入では経済的に自由に暮らせないため |
【出産後も働きたい理由】 ・子どもの将来を、金銭的問題で諦めさせることのないようにするため ・子どもに不自由な思いをさせたくないから ・仕事をしている姿を子供に見せたいから ・育児だけだと精神的に息詰まりそうだからできるだけ両立したい ・子供の将来のためお金を蓄えておきたいから |
【仕事と子育ての両立への不安】
子育てと仕事の両立について不安の有無を聞くと、「ある」が78.5%で「なし」は21.5%でした。
【具体的な不安の内容】 ・時間的、経済的に余裕を持って生活をまわせるか ・共働きになった時のパートナーの協力が得られるか ・出産後に復帰できるか、キャリアを保てるのか |
※更に詳細な集計データは別紙の「2022年 女性のワークライフ実態調査 報告書」をご参照ください(※2)
【結婚と転職どちらを優先】
ライフイベントでキャリアの選択を迫られる女性にとって、結婚と転職どちらを先にした方が良いと考えるかについて聞くと、「転職」が33.5%で「結婚」は29.2%でした。
また結婚や出産は女性の転職にどのように影響するかについて聞くと、「とても不利だと思う」34.8%と「不利だと思う」37.3%を合算した72.1%が”不利と思う派”の回答をしました。
その理由で最も多かったのは「家庭や育児でキャリアに空白ができ採用されにくくなる」が48.8%で、次いで「子育てで転職するタイミングが取りづらい」が42.3%、「子育ての理解やサポートがある求人が少ない」が34.1%で上位3つの回答でした。
【回答者コメント】
女性のライフワークに関する自由記述回答ではキャリアとライフイベントに関する悩みが顕著に見られました
・仕事がうまく行っているため、結婚・妊娠・出産によってキャリアを中断したくない ・恋愛や結婚の方向性が定まっておらず、今のキャリアの方向性でいいのか迷いがある ・結婚や出産のことを考えるとプライベートを優先したいが、現実的には仕事優先になっている ・ライフステージによってキャリアの選択が迫られることに悩んでいます ・転職したいが新天地ですぐに産休に入りづらいのではないかと懸念してしまう |
※更に詳細な集計データは別紙の「2022年 女性のワークライフ実態調査 報告書」をご参照ください(※2)
【調査まとめ】
この度実施した「2022年 女性のワークライフ実態調査」では、7割が”結婚願望あり”と回答し、最も結婚願望が高いのは30代であることがわかりました。また結婚後は7割が”共働きを希望”し、パートナーには”家庭を優先してほしい”という回答が同じく7割を占める結果になりました。
結婚や出産後はどちらも7割超が”働き続けたい”の回答になり、その理由は”社会と関わり続けたい、ブランクを作りたくない、収入を確保したい”等のコメントが顕著でした。さらに8割が子育てと仕事の両立に不安があると回答し、その理由は時間と経済的な不安や、パートナーの協力に関すること、育児休暇で仕事から離れてもその後キャリアを保てるのか、などさまざまなコメントがありました。
近年働く女性は増え続けていますが、一方ライフイベント毎に直面するキャリアの選択や、結婚や出産などが影響する仕事とプライベートの両立についてはまだまだ課題があることがわかる結果になりました。
ライボでは今後も就職・転職・働き方などに関連する様々な調査を実施し、リアルで透明度の高い情報を発信することで個が活躍する社会の実現を目指してまいります。
【(※2) 2022年 女性のワークライフ実態調査 報告書】
報告書では同調査の属性や回答結果をより詳細にご確認いただけます
https://job-q.me/articles/14081
【(※1)Job総研について】
Job総研は就職・転職やキャリア全般に関する研究や各種調査の実施により、市場の現状と未来を分析し、社会へ発信することで就転職関連市場に貢献する事を目的とし立ち上げられました。
就職・転職・働き方・ランキング・働く女性など多数のジャンルで信頼できる情報を発信していくことにより、就転職活動に役立てていただくことや、キャリアに関する不安や悩みを解決する一助として”個が活躍する社会により良い選択の機会”を提供し就転職市場に貢献してまいります。
【JobQについて】
「あなたが知りたい”働く”は誰かが知っている」をコンセプトに運営するJobQの累計登録者数は35万人を超え、キャリアや転職に関する情報交換と相談ができるサービスです。具体的な企業名を検索して、現役社員や元社員による口コミだけではなく、仕事全般に関する悩みや就職・転職への不安など漠然とした内容も含まれ、匿名によるユーザ同士でコミュニケーションを取りながら、より良い選択をつくる場になっています。
■JobQ”働く女性”に関するQ&A
https://job-q.me/tags/131
【会社概要】
会社名 :株式会社ライボ
設立 :2015年2月3日
代表取締役 :小谷 匠
所在地 :〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1丁目19-9第一暁ビル3階
事業内容 :キャリアや転職に特化した匿名相談サービス「JobQ」の企画・開発・運営
グループ会社 :2019年3月1日 パーソルキャリア株式会社にグループイン
ホームページ :https://laibo.jp/
JobQ :https://job-q.me/
【プレスリリース原稿】
https://prtimes.jp/a/?f=d13597-20220921-f4eed6cae372a1882a1bd8ac132814c9.pdf